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CAPCOON7

青祓のネタ庫

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僕が日常に帰るため

銃に、弾を込める。
もう何回繰り返しただろう。
悪魔が次々に湧いてくる。
それをゲームかなにかのように機械的に撃ち殺していった。
もう何回繰り返しただろう。
悪魔を殺す引き金を引くことを。



今日は帰るのがとても遅くなってしまった。
学園の寮で一緒に暮らし始めてから、はじめての長期任務だった。
いい加減、携帯食じゃなく美味しいご飯でも食べたい。
ここ数日で何体悪魔を殺したことだろう。
日常からかけ離れた生活を続けたせいで、心も身体も荒んでしまった。
背後で、音がした。
雪男は反射的に銃を引き抜き背後に向ける。
なんてことはない。空き缶が風で転がっただけのことだ。
疲れているのだろう。
雪男はため息をついて重い荷物を抱えなおす。
3日も帰れなかったので、兄の様子が心配だ。
理事長に変なことされていなければいいのだが。


雪男は男子寮の前まで着くと、3日前と寮の様子が違うことに気づく。

(電気がついてない・・・)

もう寝てしまったのだろうか。他の建物と比べて、寮の明かりの量は明らかに違う。
どの部屋も、玄関の電気すらついていないのだ。
雪男は腕時計で時刻を確認した。午後7時。兄も寝るにはまだ早い時間だ。
留守にしているのだろうか。でも、塾はもう終わっている時間だ。
雪男は首をかしげながら、荷物を抱えなおした。
とりあえず、部屋まで帰って荷物を置かないと重くてしょうがない。
視線を兄と暮らす部屋に向ける。
一瞬、青い光が灯って消えた。

「兄さん?」

青い電光など、寮には設置されていない。
なら、あの青い光はなんだ。
雪男は急いで玄関をあけた。辺りはしいんと静まりかえっている。
自分達二人しか住んでいないので当然だ。
でも、この静けさと青い光に胸騒ぎがした。



雪男は玄関に荷物を置く。いつでも敵が来たとき反撃できるように。
(屍が差し向けられていないといいんだけど)
あの時も停電していた。いや、だめだ。考えるために立ち止まるな。
嫌な予感を拭うためには行動あるのみ。
雪男はゆっくりと部屋に向けて歩く。ぎしぎしと古くなった床板が軋む。
真っ暗だ。階段の電気もついていないなんて、ブレーカーが落ちてしまったのだろうか。
目を凝らしながら前に進む。月明りの中、ほこりが舞うのが見えた。
1つ深呼吸する。
古い、ほこりの臭いの中に、なにかが焦げる臭いが混ざっている。

「火事か!?」

雪男は走り出した。
部屋のドアを開ける。
いきなり、部屋の中からなにかが振り下ろされた。雪男はそれを銃で受け止めていなす。
硬い。棒のようなものだ。
攻撃されて反撃しないわけにもいかない。
雪男は相手に近づいて胸倉を掴んで、思いっきり壁に叩き付けた。
ゴン、とい鈍い音が部屋に響いた。
相手の力が抜ける様子がわかる。
「・・・あ」

壁に身体を預けて、ぐったりする様子を見てはじめて気づく。

「兄さんごめん!」

頭を思いっきりぶつけたので、完全に落ちている。
敵かと思っていた。だって、中から攻撃されればそう思うだろう。
でも、言い訳したい相手は伸びている。
雪男は伸びた兄を抱えて、ため息をついた。
疲れて帰ってきてみれば、余計疲れることが待っていた。
そこで、机の上に置かれているものに気づいた。



「で、なにか言いたいことは?」
「ごめん、兄さん」

雪男は素直に謝った。机の上にはできたてのチャーハンが置かれている。
ことの次第はこうだ。
雪男が寮に着いた頃、ほとんど同時期に停電が起きてしまった。料理を作っている最中だった燐は、
手元がわからないまま火をつけるのに抵抗があった。
火事になっては大変だからだ。

「でも、青い焔出してチャーハン焼くのはどうかと思う」
「そこは俺が悪かった。すまん」

で、後は焼くだけだったので、青い焔を出して一気にチャーハンを仕上げた。
右手にフライパン。左手に青い焔。火力は初めちょろちょろ中パッパ。
サタンが見れば泣いてしまいそうな光景だ。
雪男が見た青い光の原因がコレ。
チャーハンを皿に移した後、分電盤に向かおうとしたところで燐は気づく。
誰かがこの部屋に近づいている。ネイガウスのこともある。
警戒した燐は木刀を持って侵入者を撃退しようとする。
そこを、逆に雪男に撃退されてしまった。
お互いただの勘違いだった。
停電も、分電盤のスイッチがおかしくなっていただけだ。
警戒しすぎることは悪くはないが、冷静になることも必要だと二人は実感する。
「頭いてぇ」
「ごめんって兄さん」


明るい部屋のなか兄弟で、食卓を囲む。
「まぁいいから、早く喰えよチャーハン冷めちまうぞ」
「え、これ兄さんのじゃないの?」
「俺はもう食ったんだよ」

チャーハン作って待っててくれたのに、本当に悪いことした。
雪男はうな垂れながら、チャーハンを口に入れる。
ほっこりと美味しい、携帯食なんかじゃ味わえない美味しさ。
食べなれた兄の料理の味だ。

「これ、焔で作ったんじゃなかったならもっと素直に味わえたのにな」
「おい、俺の火力技術を褒めろよ」
「そもそも、焔使っちゃダメって言ってるでしょ」
「でも、うまいだろ」
「・・・悔しいことに」

雪男は、日常に帰ってきたことを実感する。
兄の作ってくれたご飯を食べること。
ささやかな幸せが、悪魔を殺し続けていた昨日を遠く感じさせてくれる。



任務から帰ってくる度に、こうして労わってくれる兄の存在に感謝した。

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瞬間を捕まえて

たまに、携帯電話で写真を撮る。
それは朝焼けの空だったり、道端に咲いている雑草だったり、様々だ。
俺はたまに、写真を撮る。
それは気になったものを留めておくためのメモのようなものだ。



「それなんですか志摩さん?」
「ん?」

塾での休み時間。
子猫丸が志摩の携帯の待ち受け画面を見て、言った。
画面には人が写っている。
志摩の場合好きなアイドルの写真や、エロ雑誌の写メを待ち受けにすることが多い。
今回は、そのどれとも様子が違うようだ。

「これ、誰ですか?見たこと無い人ですけど」
「その写真、奥村君やで」
「え」

子猫丸は志摩から携帯を受け取り、じっくり見た。
確かにクラスメイトの奥村燐だ。
窓の外を見ている時の横顔をばっちり撮られている。
でも、写真で見る彼は、普段の姿からは想像もできない。

「なんていうか、奥村君じゃないみたいに見えますね」
「そうやろ、子猫さんもそう思うやろ」

志摩がたまに写真を撮ることを子猫丸は知っていた。
それは道端の草だったり、ビルの隙間の風景だったり、
気になったものを気の向くままに撮っているという印象がある。
今回の写真は若干趣向が違うように思えた。

「なんか、奥村君ってたまに『ああ、違うな』って思うことがあるんですよ。これはその時の写真」
「それわかります、目を惹くっていうんですかね。上手い事いえないですけど」

浮世離れしている、というのだろうか。
クラスメイトとして付き合っているし、普段はそんなこと全然感じない。
それなのに、ふとした瞬間。まるで人ではないような感覚を感じる時がある。

「雰囲気いうんかな。しゃべっとったらそんなことないのに。
 黙って外を見てるときとか、人間じゃないみたいや」
「人間じゃないみたいなんて失礼ですよ志摩さん」
「でも、違うなって思いません?」
「まぁ人が大勢いても、なんか奥村君ってみつけやすいですよねぇ」
「そうでしょ。不思議な子やなー奥村君。弟の先生はそんな雰囲気ないんやけど」

「おい、なんの話しとんや」

勉強していた勝呂が二人のほうを見る。
志摩は待ちうけ画面を勝呂に見せた。
「これ、だれやと思います?」
「・・・?誰やそれ」
「奥村君です」
「なんやアイツ全然違うな」
「でしょう、坊はどんな風に感じます?」

志摩は「人間ではない」と思った。
子猫丸は「目を惹く」と思った。

「青いな」

「は?どういうことです」
志摩が聞き返す。
「どういうもなんも、その写真の奥村見てたら思っただけや」
青い。どういうことを意味しているのかわからないけど。
「青い・・・か。確かにそうかもしれませんね」

奥村燐を表す色があるとすればそれは青色だ。
それだけは揺ぎ無い。
青い夜といい、退魔の世界には青色にあまりいい印象はないのだが。
不思議と奥村燐の見せる青色に不快感は感じない。

ふとした瞬間に見せる顔。
きっと自分では気づいていないだろうが、他人が感じる差異。
それはこの青色が原因なのかもしれない。

「でも、お前が人の写真撮るなんて珍しいな志摩。そない奥村のこと気になったんか」

気になった。

勝呂の言葉を聞いて、納得した。
志摩が写真を撮るのは、気になったものを留めておくためのメモのようなものだ。
志摩は携帯を閉じた。
この奥村燐を他の人に見せるのが、なんだかもったいなく思えて。


(俺、この瞬間の奥村君のこと捕まえときたかったんかもしれんなぁ)


それはクラスメイトに向けるには重い、独占欲だったのかもしれない。

クロと着色料

燐は抹茶アイスを食べながら、クロのトイレ場の用意をしていた。

一緒に住むことになったので餌場や水のみ場、生き物なのでトイレも必要だろうと兄弟で考えたからだ。
門番の人から譲り受けたクロのお世話セット。その中にはきちんと猫用トイレもあった。
しかし、トイレ用の砂はなかったので祓魔屋で雪男が買ってきた。祓魔屋って本当になんでも揃っている、と兄弟揃って感心したものだ。しえみの母親は商売が上手い。

「室内飼いだから、頻繁にトイレは綺麗にしてあげないとね」
「そうだな」

砂を入れ終わり、アーチ状の蓋を閉める。
猫トイレの完成だ。外側は普通の猫トイレを使用しているが使っている砂が違う。蚕神ということで、桑の葉を混ぜた匂い玉と神主がお清めを施した砂を使ってある。
値段も大変よろしい仕様である。ここらへんもしえみの母親は商売が上手い。いつも思うのだが、クロのほうがいい生活をしているような気がしてならない。
それでも新しく出来た可愛い家族だ。できるだけのことはしてあげたい。
意外と面倒見の良い兄弟二人は、それをクロに対して遺憾なく発揮している。準備ができたので、クロを呼ぶ。
クロが嬉しそうに寄ってきた。
新しくできたトイレに早速入っていく。

「においつけしてるのかな」
「そうじゃね」

じっくりと見るのもアレなので、お互いに視線を逸らした。
チラ見した時、クロは気持ちよさそうな顔をしていたので気に入ってくれたらしい。
「どうだ、使えそうか?」
(うん、りんもゆきおもありがとう)
「なんていってるの?」
「ありがとうって言ってるよ。よかったな」
燐は口に銜えていたアイスを雪男に渡した。
雪男はそれを受け取って一口齧る。

「あ、喰うなよ」
「いいじゃない一口くらい」
「クロのトイレ掃除するから渡しただけだ」

蓋を外して、備え付けの小さなスコップで砂を掘る。
兄さんって本当面倒見いいなぁ、と雪男はトイレを綺麗に掃除する兄の姿を見て思った。
そこで、燐の動きが止まった。

「なぁ雪男」
「なに」
「クロの、アレの色が」
「色?」
「まぁ、トイレでするアレの色が緑色なんですけど。これ病気?」
「え、ちょっと見せて」

兄弟でクロの致した後のトイレを覗き見る。
確かにそこに鎮座するのは緑色のブツだった。
まるで雪男の手にあるアイスがそこに落ちたかのような姿。
「飯で緑色のものはやってないよな?」
「フードだけだけど・・・って、ああ・・・」
雪男は何かに気づいたらしく。眼鏡を押し上げた。
アイスを居心地悪そうに持っている。
「なんかわかったのか」
「つまり、このアイスだよ」
「抹茶アイスがどうかしたのか?」

「クロって蚕神でしょう。蚕の主食は桑の木の葉っぱだよ。つまり葉っぱの色素が出てるの。
フードにもそういう桑の葉が混ざってたようだし、病気じゃないね」
「それがアイスとどうつながるんだよ」

「言いにくいんだけど、
抹茶アイスに使われている緑色の色素の原料は蚕の糞だよ」

二人はなにがあったのかよく理解していないクロのほうを見て、トイレのほうを見た。
ものすごく微妙な気分だった。
「俺ら、間接的にクロの・・・」
「いわないで兄さん」
雪男はそういって、持っていたアイスを燐の口に突っ込んだ。

食欲が失せた、夏の日の出来事。

知らぬ間の攻防

「奥村先生ちょっとええですか?」

塾が終わった後の廊下で、志摩が駆け足で近寄ってきた。
今日はちょっと難しい内容の授業だったから、質問だろうか。
思い、雪男は抱えていた授業用の荷物を床に置く。

「どうかしましたか、志摩君」
「ええ、奥村君のことで聞きたいことが」
「失礼します」
「ちょ、待ってくださいよ先生!!」

足早に去ろうとする雪男の肩を掴んで強引に止める。
雪男は後悔した。あんまり良い内容じゃなさそうだったからだ。

「兄さんがまたなにかしましたか」
「んーまぁおもろいことはしてましたけどね」

曰く。植物系の悪魔との戦闘の実技で逆さづりにされていた。
食われそうになっていたから皆で助けようとしたのだが、
燐を捕まえたまま悪魔が逃走したらしい。
これには監督の先生も焦った。しかし、近くの森に入ってしまった魔物は
なかなか見つからない。木を隠すなら森、とはいうが捜索は難航した。
みんなが最悪の状況を思い浮かべる中、燐はひょっこり帰ってきたという。
手には黒焦げになった悪魔の一部を抱えて。

「奥村君は、落ちてたライター拾って燃やしたっていうてましたわ」
(・・・迂闊すぎるよ、兄さん)

話を聞いて、自然と雪男の眉間に皺が寄る。
誰も焔を出したところを見ていなかったのが不幸中の幸いだ。

「無事だったのはよかったんですけど、なんや不思議やな思て」
「兄さんは時々突拍子のないことするもんで」

雪男はなんとか誤魔化そうと言葉を濁した。すると志摩から思いもよらない言葉が出た。

「いや、不思議なんは奥村君のことじゃなく先生のことなんです」

何故自分のことなのか。雪男は面食らった。
「だってそうでしょう、先生と奥村君の関係見てると逆やと思うんです」
「逆?」

「そう、奥村君って何も知りませんよね。退魔の事、塾のこと、悪魔のこと。
あれだけ悪魔に対処できる力あるのに。それっておかしくないですか。
それに対して、先生は史上最年少の天才祓魔師。
奥村君、先生のこと一緒に住んどってなんも知らんかったっていうてましたよ」

兄のほうは悪魔に対処できる力を持ちながら、なにも知らされずに育った。
普通あれだけの力があれば、早くに目を付けられ祓魔師として育てられていてもおかしくない。
それなのに、祓魔師になったのは弟の方が先。

では、弟のほうは兄よりもすごかったのか。

聞けば、「雪男は昔病弱だった」と燐は言う。
何故力を持った兄より、病弱な弟を選んで祓魔師にしたのか。
順番が逆な気がしてならないと志摩は言う。

「祓魔師になるのなんて1年やそこらじゃできませんよね。
何年にも渡って訓練するもんでしょう。訓練するなら早い方がいい。
奥村君祓魔師になれる環境におったのに、なんでなんもかんも秘密にされとったんかがわからんかったんです」

厄介だ。雪男は思った。
まさかここで兄の正体を言えるはずもない。
志摩は、嫌なところに勘付くタイプか。それに賢い。
勝呂に隠れて普段は見えないが、この上なく厄介な性質を持っている。なら、嘘をついても無駄だ。

「兄には」
「?」
「兄には普通の道で生きて欲しかった。僕も育ての神父もそう思っていたからです。それだけですよ」

こういうときは言葉数を少なくして答えるものだ。
多く語ればボロがでる。
だが、それは雪男の本心だった。
兄は料亭で働いて、自分は医者として人助けをする。
人並みの幸せ。神父と自分が心の底から思っていたことだ。

燐が覚醒した今もう叶わない夢だけど。

志摩と視線が交わった。
志摩はため息をついて、踵を返した。

「なんとなく、わかりましたわ」
「それはよかった」


「先生って、大切なものを大切にし過ぎて壊すタイプなんですね」


志摩は、本心を言わず、雪男の本心を聞き出した。
今日はそれだけで十分だ。
隠していることはまだありそうだ。
そのことを何も知らないから、大きなことは言えない。
それでも、この兄弟の関係はどこか歪に見えた。
クラスメイトがクラスメイトのことを心配するくらい、いいだろう。
志摩は開き直って、歩き出す。

「奥村君には内緒にしときますよ、先生」

去っていく志摩の背中は何故か笑っているように思えた。
雪男はその背中が見えなくなったことを確認して、足元の教材を蹴り飛ばした。
書類が宙を舞う。
片付けるのが大変だ。
そうでもしないとやってられない。

(なにも、知らないくせに)

だが、何も知らない志摩の言うことが図星だったことに一番腹が立った。

クロとトランクス

毎朝のことだ。
隣の布団で寝る兄の姿を見て雪男はため息をついた。
雪男はすでに祓魔師の制服に着替えており準備は済んでいる。
「まったく…」
雪男はため息をついた。兄は本当に世話が焼ける。
燐はまだ布団に包まっており、尻尾だけが外に出て寝息にあわせて揺れている。
燐は寝起きが悪い。寝ぎたないと言ってもいい。
睡眠時間は個人差があるとはいえ雪男が4時間なのに対し、燐が倍以上の11時間というのも不思議だ。
同じ双子なのになあ、と雪男は自分の兄をしみじみと眺めた。起きる気配はない。仕方ない。
同じく側に立って燐を眺めていたクロをそっと持ち上げ、団子になっている燐の腹の上辺りにそっと置いた。
「クロ」
雪男の声に従い、ぼふんと部屋に煙りが起こる。腹に乗ったクロがベットからはみ出すほどに巨大化した。
「ぐえっ」
兄の潰れた声が聞こえた。
クロは身を縮めてベットを壊さないよう気を使っているようだが、
ベットの両足はすでにギシギシ悲鳴を上げている。
ベットが壊れるのが先か、兄が出るのが先か…
思っていると、布団団子から中身がでてきた。

無理によじって出たせいか、ズボンがずり下がってトランクス姿だ。
うわーと雪男は若干引いた声を上げる。
「…兄さん、ズボン布団に忘れてるよ…」
「てめぇがやったんだろ!」

トランクス姿で凄まれても迫力はなかった。

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