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CAPCOON7

青祓のネタ庫

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メモリアル ダイバー サンプル1

*WEB用に改行しておりますが、本文はつめております*

「幽霊・・・ですか?」
「そうです、出るみたいですよ。祓魔塾の教室に!」

授業が終わって、雪男が教室を出ようとしたところで、京都の三人組の一人、
志摩が噂話を口にした。
曰く、この教室に幽霊が出るらしい。それは自分たちと同じ年頃の男の子で、
体はぼんやりと透けており、一目で幽霊だとわかるそうだ。
それにしても、悪魔退治が専門の祓魔塾の教室に幽霊が出るなんて、
随分と肝が据わった幽霊がいたものだ。
雪男はその話に興味が沸いて志摩に話しかけた。

「教員の人も何人か見たそうですよ、でも退治まではできてないみたいです」
「珍しいですね、まぁ害がない悪魔は放っておいてもかまわないでしょうけど・・・」
「魔神がいなくなってからは、悪魔の出現率も低下していますもんねぇ」
「あの時は大変でしたね」

雪男たちは現在高校三年生である。受験を控えた者もいれば、
志摩達のように祓魔師になる就職組もわずかながらいる。
当然、この塾にいるメンバーは就職組に当たるわけだが、
雪男や勝呂のような優秀な者は大学を受験する方向も考えている。

現在塾にいるメンバーは、全員祓魔師免許を取ってはいるがまだ下二級と階級は低い。
昇級試験を控えていることから、就職組も勉強をしなければならない。
このまま卒業しても、騎士團へは就職できるが在学中に一つでも
上の階級を受けるのが通例となっていた。

つまり、下二級のまま卒業すると落ちこぼれの領域にあたるのだ。
階級を上げながら、大学を受験などそれこそトップクラスの成績保持者でなければ無理な話。
それを知ってなお勝呂は大学まで受験しようというのだから、志摩からは変態呼ばわりされている。

「でも、塾在籍中の下二級で魔神と戦った祓魔師なんか俺ら以外にはおらんやろなぁ」

一年前に起こった魔神との戦争は、それこそ死闘と呼ぶにふさわしいものだった。
騎士團は万年人出不足の為塾に在籍中の位の低い祓魔師すらも、
前線で戦わざる負えなかった。
倒れていく祓魔師が多かった中、今期の塾生は騎士團の思いもよらない働きをみせた。
天才と名高かった雪男はその名に恥じない戦いぶりをみせ、
上級悪魔のカルラを操る勝呂、治癒担当のしえみ、手騎士の才能溢れる出雲、
詠唱騎士でありながら錫杖を操る志摩に子猫丸の上げる詠唱は
並みいる悪魔を蹴散らした。

誰一人として欠けることなくいれるのは、まさに奇跡に近いだろう。
そんな修羅場を知っているメンバーからしたら、昇級試験など程度が知れている。
むしろ、なぜあの戦いが終わった後に昇級がなかったのかが不思議なくらいだ。

「でも油断は禁物ですよ皆さん、あの戦いの後悪魔の個体が減少したとはいえ、
いなくなったわけではありません。だから僕らの仕事がまだあるんですから、
気を抜かないように」
「へーい」
「志摩さん、それが気抜いてる言うんですよ」
「落ちて、柔造辺りに怒られればええねん。
金造以来の頭の出来やて塾の歴史に名を残せばええ」
「ちょ、金兄より悪いとか最悪や!」

志摩は急いで教科書を取り出して、チェックをし始める。
兄の金造は在学中に実技は合格なのに筆記のみで試験を落ちたとして、塾の歴史に名を残している。

そんな不名誉な歴史に志摩家の名を二人続けて残したとなると、
二度と京都の地を踏めなくなってしまう。雪男は少し笑って、教室を見回した。

勝呂、志摩、子猫丸、出雲、しえみ、宝。みんなよく生きていてくれたものだ。
雪男は誰一人欠けることなくこの教室にいることに安堵を覚えた。

教室を出ようとすると、ふいに教室の隅に誰かの人影を見た気がした。
しかし、害はないように思える。だたそこにそっといるだけの幽霊。退治するべきだろうか。
廊下に出てから雪男は考えるが、塾生達も気づいていないようだった。

「放課後にでも・・・寄って確かめてみようか」

幽霊一匹にやられるほど、塾のメンバーは甘くはない。
雪男は出席簿を取り出して、再度全員がいることを確認する。
勝呂、志摩、子猫丸、出雲、しえみ、そして宝。

全員いるので、誰かが退治してしまったらそれはそれでいいだろう。
もしかしたら、勝呂の経の暗唱で成仏することだってありえるのだ。
そう考えて教員室へと戻っていった。

メンバーが一人欠けていることには、誰も気づかなかった。

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メモリアル ダイバー サンプル2

*WEB用に改行しておりますが、本文はつめております*

自分と同じ学園の生徒の幽霊。できることなら、祓わずに済ませたかった。
この幽霊の未練は、想いはなんだろうか。雪男は問いかけた。
幽霊は、少し目を伏せてから口を開いた。

「俺、やり残したことがあるんだ」

幽霊は、ここに残りたい。残って、祓魔塾の授業を一緒に受けたい。と言い出した。
困ったのは雪男だ。
いくら未練があるとはいっても、現在受験や昇級試験に追われる教室に
幽霊を入り込ませるなど、教員としてどうだろう。
雪男の眉間にどんどん皺が寄っているのを見て、幽霊は文句を言った。

「なんだよ、人にやりたいこと聞いておいて。無理ならポイか。せつねぇな」
「よく言うね、本当ならここで無理矢理祓うことだってできるんだよ?」

雪男は幽霊の言葉に少しカチンときて、冗談めかして手のひらで銃を転がした。
以前なら悪魔を見つけた瞬間に引き金を引いた代物だ。
思えば、こうして会話をするだけ雪男にとっては進歩だろう。
しかし幽霊は、当然ともいう風に口にした。

「お前に俺は撃てねーよ」

当然であるかのように言うので、雪男は拍子抜けしてしまった。
先ほどのように動揺するでもなく、雪男なら絶対にそんなことはしないだろう。
という信頼ともいえる眼差しだった。悪魔からそんな目で見られたのは初めてだ。
雪男はどう対応していいのかわからなかった。

「ひとまず、明日塾の皆が来てから相談しよう。
僕だけの教室ってわけじゃないからね。それでいい?」
「おう!ありがとな雪男!」
「ちょ・・・呼び捨て?年下なのに」
「俺お前と同じ年だぞ」
「え、嘘だろ!?」

雪男は思わず、幽霊の顔をまじまじと見てしまった。
月明かりに照らされているが、教室の中が暗闇に包まれていたことがよかったのだろう。
輪郭がぼんやりと映し出されて、幽霊の顔がそこにあることを教えてくれる。
どう見ても、年下だろう。結論はやはりそこだった。

「ま、俺悪魔だから成長スピードが人間と違うんだよな」
「それを早く言ってよ」

雪男が思わず幽霊の肩を叩こうとするが、その手はすり抜けてしまう。
その光景を、幽霊は寂しそうな眼差しで見ていた。雪男はその顔を見て、心が乱れた。
そんな顔をしないでくれ。強く思った。でも、相手は悪魔の幽霊だ。
そんな人の心を動かす手段など心得ているのかもしれない。
雪男は幽霊に視線を合わせられないまま、後ろを向いた。

「ひとまず、今日は帰るよ。それまではここにいていいから」
「おう、じゃあお言葉に甘えるぜ」

雪男はそのまま教室を出ていこうとした、明日のことを考えると憂鬱だ。
雪男がこの状況をどう説明するか悩んでいると、背後から声がかかった。

「俺の名前、なんて名前だと思う?」

幽霊は問いかけるようにつぶやいた。悪魔の誘いや甘言に乗ってはならない。
それは祓魔師になった時に教えてもらう最初の言葉。
雪男はこの幽霊のことを全面的に信頼しているわけではない。
害はなさそうだが、見える一面だけ見ていると痛い目に合うものだ。

「さぁ、思い当たらないな」

雪男はそのまま答えた。この幽霊に会ったことは一度もない。
生きている間ですらなかったのに、名前などわかるわけないだろう。
そんなニュアンスを含めた言葉だった。幽霊は諦めずに雪男に声をかける。

「燐だ」

雪男は振り返って首を傾げる。りん。その音はなぜだか雪男の耳になじむ響き。
幽霊はもう一度雪男に言い聞かせるように言った。

「だから、俺の名前。燐っていうんだ。明日俺のこと紹介するときにいるだろ」
「ああ・・・気がつかなかった」
「薄情な奴」

幽霊の名前は、燐というらしい。ここにいてもいいと言っておきながら、
やはり本心では悪魔としてしか扱っていなかったのだろうか。
そのことを燐に咎められ、雪男は反省した。

「そうだね、悪かったよ」


通販再開されているようです

とらのあなさんで通販再開されているようですので、
リンク張らせていただきますね。

「伽藍DOLL」書店通販ページ

もしご興味あるようでしたら、どうぞ~。直通です。
内容が気になる方は下のページにてご確認ください。

オフラインページ

メルフォにてご連絡いただきましたので、急ぎ作ってみました。
ありがとうございます!

インテ、宜しくお願い致します

明日はインテ!しかし大雨と雷のせいで回線が逝ったのか
ネットが使えないので、携帯から強引にアクセス!
当日は無料配布『夜と着物』と新刊『伽藍DOLL』があります。
どうぞ宜しくお願い致します!!

インテックス大阪 3号館T23α 参加します。無料配布有り



うおおおお、何か不測の事態でも起きない限り出ま・・・す!
これもすべて皆様のお心と表紙作ってくれた塩さんのおかげです。
ありがとうございます。
うへへ、表紙が素敵すぎて死ねる・・・柄も全部描いてもらったんだぜへへへ
SQのカラー切り取ってスキャンしてこれ描いてって彼女にお願いしました。
無茶な要求に応えて頂き、ありがとうございます!

内容はサンプルにあった通りですが、こんな感じです。↓

「伽藍DOLL」
雪燐・燐受け 68ページ・小説本・A5・二段組
魔神との戦いで行方不明となった燐を探す雪男。しかし一年たってもその消息は掴めなかった。
そんなある時、悪魔を売買する闇のオークションサイトで「人形」の名目で意識のない燐が競売にかけられていた。
雪男は燐を救う為、オークションへの潜入任務につく。
深山鶯邸事件とも絡んだシリアス長編ストーリー。

無料配布かつサイトにおいてある
夜とホテル
夜と雪山
「夜と雪山」・「夜とホテル」を踏まえた内容となっていますが、
読んでなくても話は通じます。

サンプルは以下の通り。
サンプル1
サンプル2


アンケートご協力ありがとうございました。
おかげさまで出すことができそうです。
しかし、実物見るまで心臓が飛び出そうなくらい不安ドキドキ・・・

あとアンケートのご要望にもあった書店通販もお願いしました。
また詳細わかったらご報告させて頂きますね。
個人通販も希望の方いらっしゃったのですが、すみません。
時間的に無理なので、書店のご利用かイベントでの購入をお願い致します。

イベント当日ですが、売り子さんがいないため開始30分ほど留守にします。
すみません、まぁ売り切れるような物でもないので気が向いたときにお越し頂ければ幸いです。

また追加のご報告あれば更新しますね~。

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