忍者ブログ

CAPCOON7

青祓のネタ庫

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

怒らんといてエエエ

怒らんといてエエエ

と言っておこうかと。
挑戦的な雪男→燐←志摩。
苦手な方は注意して下さい。

怒られたら消すから怒らんといてエエエ


PR

安寧と膠着は第三者の手で動き出す

志摩さんと燐のキス有り。
苦手な方注意!!
関係的に雪男→燐←志摩





「なぁ奥村君ファーストキスっていつしたん?」
燐は勢いよく椅子から転げ落ちた。
教室に他のクラスメイトの姿はない。
勝呂と子猫丸はジュースを買いに購買に行っているらしく、京都組がトリオでいない状況はなんだか珍しかった。
こけた燐は近づいてきた志摩に手を取って起こしてもらった。

「いきなりなんだよ」

何の脈絡もない質問だ。前後の会話は「今日ひとりなのか?」「そうやでー二人は購買いっとるんよ」だけだ。
何故自分の経験話に繋がるのか。
燐はいつもはしえみの座っている席に座った。
空いたスペースに「おおきに」と志摩が座る。
いつもは勝呂や子猫丸がいるので、志摩と二人でこういうふうに隣り合って座るのは初めてかもしれない。

「前から気になっとってなあ。奥村君顔いいんやし、優しいからモテたんやないん?」
「俺はモテたことなんかないぞ」

昔はいつも一人だったから。学校だってサボってばっかりだったし、クラスメイトとの会話も
した記憶がない。いつも周囲と距離を置いていた。
当然、女の子とそんなことになったこともない。ヘタしたら会話もあんまりしたことない。
思い返せば随分と寂しい中学時代を過ごしたものだ。
「えーそうなん?勿体無い」
「俺はこれから!これからなんだよ」
そういっておかないとプライドが持たない。
悪魔として覚醒してしまったので、今後そういう展開になっても関係を躊躇するかもしれないけど。
悪魔にだって恋する権利くらある、はず。
「じゃ、ホンマにしたことないん?」
「え」
「いや、そっちの意味じゃなく、キスの方」
「ねぇよ!」
「そんなムキにならんでもええやん奥村君」
ニヤニヤしながら聞いてくる志摩にむかついた。
子猫丸に聞いたが、志摩は女の子好きを隠さず、エロ魔人とまで呼ばれていたらしい。
さぞかし中学時代は薔薇色だっただろう。うらやましい。
でも、自分はファーストキスは誰とすることになるだろうか。
できれば好きな女の子と夜景の見える綺麗な丘の上でしたいな。
奥村燐は悪魔だが、中身にはとても純粋な夢が詰まっていた。
妄想して、ふと気づく。
その時ちゃんとできるだろうかという不安。経験がないということはつまり失敗もあるわけだ。

「奥村君、考えすぎやな。キスなんか簡単やでー」
思考を呼んだのか。志摩は手をひらひらと振って笑いながら言う。
「は?」
志摩のほうを向いた。顔を手で覆わて、志摩の顔が思いっきり近くにきて。

唇が塞がった。

志摩の目は閉じていたが、燐は完全に硬直していたので目の前にある志摩の顔をまじまじと見てしまった。
気づかなかったけど、髪の色変わってるなとか。おでこの方に傷あったのか、とか。
唇が塞がれていたので若干息苦しくなった。息を吸おうと反応して唇が薄く開く。
志摩はそれを狙っていたようで、舌が入ってきた。
これには燐も驚いた。予想外だ。

「ん、むー!!」

舌を噛もうと思ったけど、「でもやっていいのか?」という変な遠慮が出てなかなか踏み切れない。
せめて口を閉じようとしたけれど、顔に添えた手で顎を固定されているのでそれもできない。
(AVとかでキスするとき顔に手を添える理由がわかった気がする・・・)
志摩の手練手管に感心する極めて冷静な思いと、混乱しすぎてどうしたらいいかわからない心。
身体なんてガッチガチに緊張している。
燐の動揺がわかったのか、志摩は薄く目を開けて燐のことを見ると、今までの攻めが嘘のように引いていった。
お互いの唇が離れる。ようやく吸えた空気がうまかった。
「こんなもんやなー」
「お前手馴れんなぁ」
唇を袖で拭った。
「まだまだやでー」
普通に会話できたのが信じれなかったが、たぶん、男でクラスメイトにファーストキスを奪われたのだという事実を
この時理解できてなかったのだと思う。

「でも、ファーストキスやったって意外やったわ。てっきり先生ともうそういうことしてるかと思っとったけど」

先生って誰?と質問する前に子猫丸達が教室に入ってきた。
「おかえりなさい二人とも。いいのありました?」
「おう、探してた牛乳あったわ」
「坊それ好きですもんね」
いつものように三人でたむろする姿を見て、やっと気づいた。
そういえば、さっきのっておかしくないか。
でも、戻ってきた普通にさっきまでの非日常の質問を出すのも憚られた。
結局、そのまま何事もなかったように休み時間が終わり、塾の授業が始まった。

燐はふと唇に指を這わせてみた。
感触は覚えてるけど、なんだかあんまり現実感はない。でも、これだけはわかった。


(ファーストキスって別になんも味なかったな)

 

11話目

注意!SQ3月号ネタバレ!
 

 



十一話目
早売りのおいちゃんのおかげでSQは早めに手に入れられたんですが、
感想かけなかった。ってか切な過ぎて、燐の過去が。
未だに最初のページが見れない。燐可哀想。こんなに可哀想な子だとは思わなかった。
読んだ当初はもういっそ虚無界に行くのも燐の幸せの一つじゃないかと考えた自分がいました。
まあ虚無界行っても苦労しそうだけど。
「おれはいつか父さんみたいになりたかった」他の子と違う自分に気づいて、その中で
足掻いてきたんだなぁ。獅朗さん、なんですぐ死んでしまうん?一話目がやっぱり見れなくなって
しまったじゃないですかあああ!何回でも言いますがもっと兄弟と一緒にいて欲しかったな。

雪男は雪男で兄と違う自分のことどう思ってたのかな。自分と違う兄のことどう感じてたんだ?
雪男の兄に対する感情が表面からわかる以上に複雑そうで怖い。
しえみちゃんとの会話の「なんでもありません」顔とかなんかある顔にしか見えん。
雪男のしえみに対する気持ちを悪魔に突かれるとかあるんだろうか。ダークサイド堕ちフラグがして怖い。
なんか前のジャンルでのトラウマを相当引きずってるな私…
だからこそ志摩さんのセリフには癒されたんですがね。どこに嫁いでも恥ずかしくない味か。
京都の子に言われるくらいだからすげぇな!
雪男が志摩さんのセリフに反応して若干イラッとしてるといいよ。
志摩さんと燐は夜テントの中でエロトーク繰り広げててほしい。
このイベントを押さえなきゃ男が廃るぜ!

あと一個気づいたんですけど、血を吸う蛾のセリフが最初は「ブピピキキキ」とかだったのに
燐が青い焔を出した時の反応が「ガミノホボォ」
これ濁点外して読むと「カミノホホォ」→「カミノホノオ」→神の焔って言ってるみたいに見えるんですが。
サタンって悪魔にとっての創造主ですよね、その神に通じる青い焔が操れる燐。
悪魔にとって燐という「若君」の存在って周知の事実なのか?
次に燐を狙ってしえみちゃん襲ったあのでかい蛾が襲撃にくるのかね。
そうだったらいいのにな、襲撃される主人公とか萌える。怪我にも萌えます。
勝呂としえみと三人で協力しておっぱらうという少年漫画の王道期待してまっせ。

勝呂は焔みてないでしょうし、バレはまだ先かー?と予想しておく。
怪しいとは思うでしょうけど。
焔は見えてなかったと思う根拠としてはアオリ文の所の
「見…見られた!?」のところが!?マークだったから。
見られてたり、断定されてると!!マーク使うから…。
アオリ文でネタバレしてるのがジャ●プクオリティ。
ああ、もうなんか文章おかしいな、燐が可哀想で可哀想で気持ちが乱れまくってます。
大変美味しゅうございますが可哀想エッセンスが今月は多かった!
燐にはしあわせになって欲しい。今回の笑顔も仲間に囲まれる幸せもいつ壊れてもおかしくないっていうのが切ない。
 

好意は悪意とリンクする

若干グロテスク表現アリ。
苦手な方は注意。

 



「にいさ、ん…?」
雪男は、血の海に沈む兄の姿を呆然と見ていた。
ここは自分達の部屋だ。
今日は任務でちょっと遅くなったけど、帰ったら晩御飯を一緒に食べる約束だった。
兄さんの大好きなすき焼きでも食べる、つもりで。
雪男は部屋に広がる死臭に吐きそうになる、兄が死臭の中倒れている。
回りには、今しがた取り出された生々しい内臓が湯気を立てて散らばっている。
肝臓、腎臓、小腸、大腸、それに、心臓。
木の床に染み込む血の色。血に染まった兄の服、身体。
「そんな…」
雪男はその場に膝を着いた。
床の血だまりがべしゃりと散っていく。
割れた窓ガラスから冷たい風が入ってきた。
この頬をなぞる冷たい風だけが現実だと感じた。


「あにうえ」
「なんだ」
「奥村燐の好物は肉だそうです」
「だから何だ」
「だから部屋に生肉を置いておきました」
「…スーパーで買った肉か」
「そこらへんに落ちてた肉です」
メフィストは『局地的肉牛失踪事件被害報告書』を閉じて、頭をかかえた。
アマイモンの興味が奥村燐に向かうよう仕向けたのはメフィストだ。
しかし、ここまで偏った興味を寄せるとは思わなかったのだ。
「お前、奥村燐のことが好きなのか」
「好き、というより」
アマイモンは頭のとんがりを動かして悩んだ。
奥村燐のことが好き?好き、というより。
「育成してる気分です。今のままじゃ手が出せないので、美味しく育った所を頂きたいのです。
そういう純粋な思いをこめて肉を置きました」

思いが重い。

好きならなにしてもいいと本気で思っている。
なんだかロリコンの理屈みたいな言い方で誤解を招きそうだ。

「まあ、わからんでもないが」
メフィストも奥村燐を育てている一人だ。自分の目的の為に。それに、奥村燐は面白い。
あんな無鉄砲な兄弟は初めてだからだ。悪魔には生まれた時から階級があるため、
上に逆らうことがイコール死に繋がる。それを本能で理解しているため、
勝算がなければ行動を起こさない。
人間とのハーフだからだろうか。勝ち目のない戦いに挑む時のあの挑戦的な瞳は…
「おいアマイモン」
「なんですかあにうえ」
「お前のせいだぞ」
いや、自分はそんな目で見ていないはず。なんだかアマイモンに洗脳された気分だった。
「大丈夫です。拾った肉は部位ごとにバラして部屋に置いておきました。食べやすいはずです」

会話がかみ合っていないが、突っ込まない。アマイモンに常識はないのだ。
メフィストはアマイモンが作ったその光景を想像してみた。
ちぎれた牛の頭がベットの枕に寝そべっていて、床に綺麗にハツ、モツ、ホルモン、レバー、
カルビにタンが整然と並んでいて、部屋一面に広がる血の海と死臭。

うん、大丈夫だ。自分はこれより狂っていない。

「アマイモン、今すぐ片してこい」
「えー」
「騒ぎになるだろう!」
「わかりました」
アマイモンは渋々、部屋を出ていった。無限の鍵を使ったのですぐ済むだろう。
携帯の着信があった。
「おい、どうした」
「あにうえ、奥村燐と鉢合わせたので腹を殴って気絶させておきました。いいですよ…」
ね、という前に扉が開く音とガラスが割れる音がした。
「なんの音だ」
「奥村燐の弟が入ってきたので窓を割って逃げた音です」
「奥村雪男に見られたのか」
「いえ、それは大丈夫だと思いますが…」
「が?」

「奥村雪男が部屋を見て呆然とした挙げ句に膝を着いて
なにかに打ちひしがれているようです。なにかあったんですかね?」

メフィストは考えた。
床には片付けられなかったハツ、モツ、ホルモン、レバー、カルビにタンが整然と並んでいて
その血の海にアマイモンに気絶させられて倒れる奥村燐の姿。
無残な殺害現場の出来上がりだ。
「アマイモン」
「なんでしょう、あにうえ?」

「お前のせいだ」

メフィストはまだ使いどころのある雪男をここで壊すつもりはない。
フォローが大変だ。電話を切って、席を立った。
勿論、ポケットにカメラを入れていくのは忘れない。
フォローはするが、面白いことは見逃さない。
これがメフィスト=フェレスのやり方である。

 

「イテテ、雪男どうした蹲って。腹でも痛いのか?」
「兄さん生きてたの!?」


そんな悪魔兄弟に振り回される二人だった。
 

クロとハネムーン症候群

(りん、さむい)
クロが燐の顔をつついて訴えてきた。
日中は暖かくても、夜ともなればやはり肌寒い。
寝ぼけてかすれる目を開けて、ん、と腕を上げてスペースを作ってやった。
すかさずクロが潜り込んでくる。
眠気で力尽きた燐の腕がぱたりと布団の上に落ちた。
(いいまくら)
燐の腕に顎を乗せて、クロもまた眠りの中に落ちていった。

「腕がいてぇ」
朝起きた燐はまだ布団で丸くなるクロを恨めしそうな顔で見つめた。
クロが体重をかけてくるので腕は痺れるし、寝返りもうてない。
おかげで雪男が起きる時間、つまり燐にとってすごく朝早くに起きてしまった。
「クロのおかげで自主的に起きてくれる様になって、僕としては大助かりだ」
「なんだよ」
「兄さんが寝汚すぎるのが悪いんだろ」
ネイガウスに襲われそうな所を助けた時も、部屋から運び出したのに一向に目を覚まさなかった。
そこを突かれたら燐としても立つ瀬がない。
痺れる腕をマッサージしながら、寝ているクロをそっと撫でた。
柔らかい身体とふかふかの毛並み、ちょっとお腹をくすぐれば「きゅう」と寝息が聞こえる。
憎めない奴だ。
「そういえば兄さん知ってる?」
「なにを?」
「その痺れってハネムーン症候群っていうんだよ」
「は?」
ハネムーン症候群。
ある意味若気の至りともいえる腕枕があるが、ハネムーンに行った新婚夫婦に多い症状のためこの名前が付けられた。
新婦の頭の重みで新郎の腕の神経が圧迫されて腕が痺れてしまうという現象のことである。
「仲がいい証拠だよ。
ちなみに慢性的になると腕が痺れてあがらなくなるといった意外と厄介な症状になるから注意が必要だけど」
「お前絶対おもしろがってるだろ!」
今夜は雪男のベットに行くように言ってやろうと、燐は心に決めた。

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]