青祓のネタ庫
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夜中にふと喉が渇いて目が覚めた。
燐は布団から起き上がって、机の上を確認する。
時計が示す時間は午前2時。
隣の寝台を見れば、珍しく雪男は深い眠りについていた。
起きる気配は無い。
このまま外に設置されている自動販売機に行くのもいいだろう。
普通外に出ようとすると雪男が起きてきて「どこに何しに行くのか」を問いただされる。
お前は俺のお母さんかと突っ込みたくなるが、心配されているのだろう。
それに、今日はあまり外に出る気もしなかった。
冷蔵庫になにかなかったかな、と思っていると。
雪男の机の上に、水差しがあるのが見えた。
窓から差し込む月明りに照らされて、青白く光る水。
丁度いい、と思って、水差しからそのまま水を飲んだ。
「・・・なんか妙にシュワっとする水だな・・・」
口の中には炭酸を飲んだような感覚が残った。
水を振ってみたが、別に炭酸水というわけではないようだ。
変なの、と思って水差しを机に戻す。
寝台に戻ろうとすると、視界が揺れた。
立ちくらみの様なものだ。
「・・・眠いからか?」
特に気にすることも無く、布団の中にもぐりこむ。
少しだけだが、胃の辺りが熱い気がする。
雪男の方を見てみた。
ぐっすりと眠っているようだ。
雪男には体調の変化があればすぐに言うように言われている。
悪魔になってから、なにがどう作用するかわからないからだ。
でも、寝ている雪男を起こすのはなんだか憚られた。
「ま、ただの水だろ・・・」
そのまま目を閉じれば、すぐ睡魔に飲み込まれた。
朝起きて、何かあれば言えばいいだろう。
朝起きた時、雪男はもうすでにいなかった。
急な任務でも入ったのだろうか。
机の上を確認すれば、昨日水差しがあったところにメモが置いてあった。
『兄さんへ、ちょっと軽い任務があるから出かけてきます。
寝ぼけず、遅刻しないように学校にいってね 雪男』
せわしない奴だ、と思いつつ着替えのためにクローゼットの方へ行こうとした。足がもつれてこけた。
「・・・寝ぼけてるのか」
ちょっと恥ずかしかった。雪男に言い当てられてるみたいでなんだか癪に障る。特に気にすることもなく、起き上がって着替えをはじめた。
ボタンを留めるのがいつもより手間取った。まるで手がいうことをきかないみたいだ。
「あー!めんどくせぇな!!」
シャツのボタンを2,3個留めたところで、適当に上着を羽織って燐は部屋を出た。
足がもつれてこけた。
まるでどこぞのドジっ子ヒロインのような朝に、自己嫌悪でいっぱいになった。
結局、授業の開始時間に遅れるし、散々な始まりだ。
だからこそ、昨日飲んだ水のことなど燐はすっかり忘れていた。
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