青祓のネタ庫
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*5ページくらいの超ペラ本です。
燐は意を決して洞窟の中に身を潜り込ませた。
ひやりとした感覚はするが、外に比べれば数段ましだ。
幾分暖かい場所を得たことで燐はほっとした。
落ち着いたところで、携帯電話を取り出す。
「・・・圏外か」
電波は雪で遮られている。このまま、雪がやむのを待つしかないか。燐が思っていると、背後から殺気を感じた。
「誰だ!」
洞窟と同じ闇色が、燐に覆い被さった。
どさりと引き倒された燐に向けられたのは刃物だった。
それも、刀だ。鋭利な刃が首もとに向けられている。
のしかかっている人物の顔は暗いため見えにくい。
この人物がちょっとでも刀を動かせば、燐の首は切れる。
このまま死ぬわけにはいかない。燐は全身から炎を吹き出した。青い輝きが、洞窟を照らす。
「どけよ!!!」
「く・・・ッ!」
その人物は燐から飛びのき、二人の間に距離ができる。
燐は青い炎を纏ったまま、その人物を観察した。
黒い祓魔師のコートに、刀。黒髪。瞳は赤く染まっていた。
「祓魔師・・・?」
燐が話しかけようとすると、その人物は刀を納めて、その場に座った。どうも、体勢からいうと跪いているようだ。
「若君様とは知らず、無礼をしました。お許しを」
「は?」
若君?誰?俺のこと?祓魔師がなんで俺のことを?
ぽかんとする魔神の落胤と跪く祓魔師。
意味がわからない状況に、燐は青い炎を納めた。
洞窟の中が、再び暗闇に包まれる
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